投資資産として株式 / Equities

普通株式は企業における一種の所有持分を表しています。これはおそらく、金融商品の中で最も知られているタイプです。株主または株式所有者あは会社の残余請求権者であり、つまり、会社の精算時に債権者と優先株主が優先的に償還を受けるのに対し、普通株主はその残りとなる。株券を投資家に譲り、上場会社の長期成長に参加(シェア)します。会社が精算時には、他のすべての請求者が満たされた後にのみ残っている部分を受ける権利を有するのが普通株主です。

直接金融の株式がないと経済もない

宝くじを買う理由は何でしょうか。
厳密に考察すると宝くじを買っても割が悪いのはよく知られていると思います。 宝くじの運営会社は収益事業であるため、必然的に当選確率は非常に低く設定するものであります。
それにも関われず一攫千金を夢みるのは、リスク(危険)をとりゲームを楽しむことを重きを置いているためです。 しかし、宝くじ愛好家にも全財産をかけてはどうでしょう?という問いには、大部分の人が拒むはずであります。 これは、小額の危険を好み、額が大きくなれば、おじけづき保守的な決定をすることを意味します。 宝くじの話を出したのは株式投資の論理もよく似たものであるからであります。
企業は継続的に投資をしなくてはならず、ほとんどの投資案件にはいくらかのリスクが潜在しているはずです。 トヨタが中国で工場をひとつ作るにしても莫大な投資を要します。 トヨタ自動車の社長個人一人で資金を調達するのは不可能でありますし、工場を作るからといって大金持ちが一人で負担することはまずありません。 しかし、株式をもちい資金を調達すると話が変わり、危険を嫌がっていた人も額が小額になりますし、将来、収益をあげる可能性が高く、新しい領域の市場に対しての企業(株式)が生じれば投資しやすくなります。 つまり、発達した証券市場がない国家には産業の成長は見込めないことになります。
工場一つ作るにしても様々な金融技術(資金調達方法)を要し、ファンド、為替ヘッジなどがその技術となります。
証券市場が発達する前まで企業は投資金を調達するのに銀行が主な取引先でありましたが、余剰資金のある投資家とその余剰資金を利用したい企業をマッチングするの役割を金融と考えるとき、あいだに立つ銀行は一次的な金融機関となる反面、証券市場は企業と投資家を直接、結びつけます。 そこで、証券市場を「直接金融」、銀行を「間接金融市場」と呼ばれています。
もっと根本的に相違点は、銀行での借り入れは会社がどんなことがあっても返済する性質をもっていますが、株式を通じた資金を調達すると株主が享受できる取り分は会社の収益に応じて決定されます。
投資家はその株式会社の「株主あるじ(主)(Shareholder)」であるからには、事業がうまくいかず収益をあげられないのは自己責任であるということになります。 逆に収益があがると「配当(Dividend)」というかたちで利益を取得できます。 したがって、決められた金額をもらう借金取りではなく、企業の成果果実を分配されるため、株式投資家はその企業の「残余クレーマー(Residual Claimer)」などともよ呼ばれています。

株式投資 銘柄選びのコツ

株式取引を始めたばかりの投資家にとって、いかに銘柄を選択するのかは非常に頭の痛い問題です。何千何万という銘柄を目の前にして、その中から投資価値のある銘柄を選び出すことは決して容易ではありません。プロの投資家であれば、当然のごとく株価に影響を与える全ての要因に対して分析を行います。例えば経済情勢や、市場リスク、業界の展望、資金の動き、細かくは企業の経営状況や経営陣の構成に至るまで分析の対象となります。もし投資家自身が専門の金融知識を備えていない場合、銘柄ごとに全面的な分析を行うことは難しく、たとえプロの投資家であっても、数多くの銘柄を分析する際には多くの時間と労力を消耗します。
こういった分析の手間をどうにかして簡略化できないでしょうか?
非常に役立つ銘柄選びのコツとして、ファンドの銘柄選択を参考にする方法が挙げられます。株式を取り扱うファンド(投資信託など)ではプロのファンドマネージャーもしくは複数名から成るプロのチームが運用を行っています。彼らは株式市場をより深く研究し、ファンドで購入した全ての銘柄を全面的に分析していますから、ファンドがどの銘柄を購入しているのかを知る事で、銘柄分析の手間を大きく省くことが可能となります。この点で、ファンド概要書が役立ってきます。ファンド概要書ではファンドの基本情報が総括されており、中には保有量トップ10の銘柄が記載されているはずです。これらがまさにファンド・マネージャーが有望視している銘柄ですから、こういった情報を参考にすることで、より手軽な銘柄選びが可能となります。

2013年7月2日~2013年10月29日 増減%
1 チャイナオイルフィールドサービス(中海油服) 57.43%
2 CNOOC (中国海洋石油) 18.27%
3 チャイナ・メンニウ・デイリー(中国蒙牛乳業) 17.24%
4 チャイナ・テレコム(中国電信) 6.91%
5 ENNエネルギー(新奥能源) 2.24%
6 マインドレイ・メディカル(迈瑞) 1.53%
7 チャイナ・コンストラクション・バンク(中国建設銀行) -0.70%
8 チャイナマーチャンツバンク(招商銀行) -4.66%
9 チャイナ・コムサービス(中国通信服務) -6.01%
10 チャイナ・バンカ(万科) -10.43%
平均 8.18%

具体例を挙げてみましょう。もし中国企業銘柄へ投資を検討する場合、まず中国市場に投資しているファンドをピックアップする必要があります。有名どころではファーストステート・チャイナグロース・ファンド (首域中国増長基金/First State China Growth Fund)があります。ファンド概要書はオフィシャルサイトからダウンロードして閲覧できます。今年6月30日に公開されたファンド概要書によると、このファンドはENNエネルギー(新奥能源)、チャイナオイルフィールドサービス(中海油服)、マインドレイ・メディカル(迈瑞)などの銘柄を保有しています。これらの10銘柄を今年7月2日から10月29日まで保有していた場合、6銘柄が上昇し、4銘柄が下落しています。チャイナオイルフィールドサービスが最も成長し57.43%増に、最も下落したマインドレイ・メディカルでも10.43%減に止まりました。この10銘柄を合わせると4カ月平均8.18%増となっており、とても良い運用成績となっています。
当然、この方法もパーフェクトとは言えません。まず、同一の市場に投資しているファンドは数多く存在しており、必ずしも皆同じ運用成績になるとは限りません。ですから、そもそも運用成績の悪いファンドをピックアップしてしまった場合、もう良い銘柄を選択できなくなってしまいます。
このため参考にする際には、大型ファンド会社の成績上位のファンドからピックアップすることをお勧めします。そして次に、ファンドが銘柄選択をする際にはリスク分散のためや、短期保有のため等、多くの目的があります。しかし投資家が自分で銘柄を選ぶ際には、自己判断が必要となり、かつファンドの戦略変更に応じて自身のポートフォリオも調整しなければなりません。
そして最後に、何かのファンドを参考にして銘柄選びの分析を簡略化したとしても、先々の苦労がすべて無くなったわけではなく、その後も株価動向や市場変化の追跡を続ける必要があります。平日の仕事に忙しい投資家の場合、リスクの高い株式市場へのエントリーは慎重な見極めが必要となります。より良い選択肢としては、直接ファンドへ投資するか、プロの資産管理会社によるポートフォリオ運用の活用をお勧めしております。