投資ビザ / Investment as Entrepreneurs

投資ビザ投資ビザとは、香港法人の株主の立場で、会社を設立あるいは会社に参加して事業を行う場合に、その香港に投資する起業家が取得すべきビザです。
一般的な就労ビザでは、役員を含む従業員として就労だけのビザとなり、主要株主になることはできません。そこで、この投資ビザを取得することにより、事業税を支払った後の利益については、香港の配当非課税とあいまって株主として事業利益を個人の資産とすることが可能です。
この投資ビザの正式名称は、Investment as Entrepreneurs in Hong Kong/企業家来港投資と呼ばれており、香港政府の一般就業政策/General Employment Policy;GEPに準じて就労ビザ発行の可否は判断されるのですが、さらに投資ビザは条件は厳しく、当該会社自体が香港経済に貢献できるか否かも大きな判断基準です。
そのため、株主としての個人資産、経営者として事業計画や雇用計画、ビジネスの将来性などの開示が要求されます。
直近の3年間の投資ビザ発給件数数の推移をみると、2014年度の許可件数は215件にとどまり対前年度の13年度に比べて95件の減少となっており、投資ビザの審査が厳格化されています。
なお、中国本土・アフガニスタン・カンボジア・キューバ・ラオス・北朝鮮・ネパール・ベトナム国籍を有する人は、本稿の投資ビザを申請することはできません。

投資ビザの申請 Investment VISA

投資ビザの申請の申請適格者、および申請方法などご案内します。

申請資格 Eligibility Criteria

この投資ビザ申請(企業家来港投資の査証/進入許可申請/Application for a visa/entry permit to enter the HKSAR for investment as entrepreneur)は、以下の4つの準則に則って可否を判断します。

  • 保安上の理由で入国拒否の履歴や、犯罪の記録が無いこと
  • 良好な学歴(通常事は学士資格以上)を有すこと。例外的に特殊な状況下においては、良好な技術資格、専門能力、書類で証明可能な関連の経験や実績も可能
  • ここまでは、就労ビザと同様。

  • 香港への経済的貢献を証明するため、事業計画、売上規模、財務資源、投資額、現地雇用の創出および、新技術・スキルの導入
    以下で具体的に見ていきます。
  • スタートアップ(日本でいわれるベンチャー)企業への優遇条件
    イミグレは香港政府機関である、インベスト香港(InvestHK/投資推広署)、香港サイエンスパーク(Hong Kong Science and Technology Parks/香港科技園公司)、サイバーポート(Cyberport/数碼港)、創新科技署(Innovation and Technology
    Commission/創新科技署)、香港デザインセンター(Hong Kong
    Design Centre/香港設計中心)などが支援するプログラムの参画者も、投資ビザの対象として優遇的に審査可能

事業計画 Business Plan/業務計画

主要株主として創業または参画者は向こう2年分の事業内容の具体的な説明が書面で求まられます。
これは、商品やサービスの特性、市場分析、マーケットポジション、経営方向、セールスターゲット、製品のマーケティング戦略などで、それが香港の発展に寄与するか判断されます。
今後2年分の売上や利益の予想を通じて、営業・財務上の事業継続可能性が判断されます。
また、イミグレが必要と判断する場合は、香港全体の経済発展に寄与するかどうか確認するために、当該事業の関連する政府機関や専門家等にアドバイスを求める場合もあります。
イミグレは当該事業が香港の伝統的な産業である貿易や物流、観光、金融サービス、専門サービスに属するか、あるいは補完的に作用するかを見ていくことになります。

売上規模 Business Turnover/営業額

香港で既に事業を開始している場合は前年度の財務諸表の提示を求められます。これから創業者として事業を開始する場合は、予想試算表のむこう2年分の提示が求めれ、事業継続性があることを示さなければなりません。
また、特にまた申請者が創業者として事業を開始する場合は、これから行おうとしている事業に関連した投資や業務経験を持っているかという視点での審査も行われます。

  • Profit-and-loss account statement and balance sheet showing the business turnover and profit in the previous year
    (前年度の売上高と利益を示している損益計算書と貸借対照表)
  • Two-year forecast of profit-and-loss account statement and balance sheet
    (2年分の予測損益計算書と貸借対照表)

財務資本 Financial Resources/財政資源

申請者が香港での創業資金や、業務が継続的に発展させるべく十分な財源を持っていること証明するために、申請者本人の個人と香港法人の前年度(直近1年分)の銀行ステートメント、もしくはその他資金源の証明の提示を求められます。すでに営業を開始している香港法人の場合、直近の監査報告書があればその提示も必要です。

投資額 Investment Sum/投資款額

香港での事業運営が可能である金額の投資を実行したことの証明の提示が必要です。イミグレは金額がその事業をサポートするに足りるかどうかを判断します。

現地雇用の創出 Number of Jobs Created Locally/在本地開設的職位数目

事業の性質やその規模に応じて、組織図を示して職位およびその予定人数を予め申告します。
当該事業が香港人雇用を創出する実質的な人数と職位を記述します。例えば、Managers(マネージャー),Administrators(事務職),Professionals(専門職),Clerical support staff(事務サポートスタッフ)などです。

新技術・スキルの導入(任意) Introduction of New Technology or Skills/引進新科技或技能

香港における知識集約型経済の発展に寄与できるような、新しい技術やスキルの導入予定、特許などがあれば証明する必要があります。

申請方法 Application Procedures

香港で投資予定の申請者(Applicant)と、保証人(Sponsor)の2者がイミグレに申請することになります。
それぞれの申請用紙が用意されていますが用紙番号はID999AとID999Bとなるほか、それぞれの添付書類が別途必要となります。
以下基本的な必要書類です。
まずは、就労する申請者側が用意すべき申請書と添付書類です。

申請者 Applicant for Entry for Investment/申請人

  • 申請書(Application for Entry for Investment as Entrepreneurs in Hong Kong/企業家来港投資申請表)(ID 999A)
  • 申請者の顔写真: 縦5cm × 横4cmを2枚(Recent photograph)
  • パスポートの顔写真のページをコピー(Photocopy of the applicant’s valid travel document)
  • 香港IDを所有していればそのコピー(Photocopy of the Hong Kong identity card)
  • 英文の最終学歴証明及び資格証明書、転職をしている場合その前職の退職証明書(Photocopy of proof of academic qualifications and relevant work experience)
  • 財政証明のコピー、例えば銀行の残高証明書など(Photocopy of proof of the applicant’s financial standing)
  • その他の会社について証明書については、上述の申請資格の欄を参考
  • 以下扶養家族ビザを取得する予定がある場合、予め提出しておきます。

  • 扶養家族ビザ申請する予定がある場合、申請書に書き込むこと
  • 扶養家族の顔写真: 縦5cm × 横4cm(Recent photograph)
  • 扶養家族のパスポートの顔写真のページをコピー
  • 家族関係を証明する書面、例えば発行日より3カ月以内の戸籍謄本をもとに日本領事館にて英文家族証明など

保証人 Sponsor/保証人

当該投資ビザを申請する場合、申請者は必ず香港の保証人をつけなければなりません。この保証人は香港の自然人法人を問いませんが、個人の場合はには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 満18歳以上であること
  • 香港居住者であること
  • 申請人と知り合いであること

以下は保証人が提出すべき書類となります。

  • 申請書(Application for Entry for Investment as Entrepreneurs(Sponsor) in Hong Kong/企業家来港投資(保證人)申請書(ID 999B)
  • 商業登記証のコピー(Business Registration;BR Certificate/商業登記証)
  • 保証人の香港IDカードのコピー(Sponsor’s Hong Kong identity card/香港身分証)
  • 保証人が非永住者の場合、パスポートの顔写真のページおよびビザ/査証ラベルシール(Exit-entry Permit;EEP/進入許可表簽)のコピー(Sponsor’s valid document containing personal particulars, date of issue, date of expiry, and the latest arrival stamp/landing slip/extension of stay label in the HKSAR)

滞在期限の延長申請 Extension of Stay/延長逗留期限

最初の投資ビザ(設立あるいは参画)を取得した企業家は、1年から最大24カ月までの有効なビザが発行されます。期間満了日となる4週間前よりイミグレーションにてビザの更新/延長申請が可能となり、批准されると通常“3年-3年”と有効なビザが発行されます。

延長条件 Conditions of Stay

投資ビザといっても、あくまでも経営者の就労者としての身分で香港に滞在することなります。ビザを取得した会社での経営者としての専従義務があるので、例えばビザを取得して会社以外の会社での兼業や、個人会社の設立などを制限さるため、その場合、イミグレの事前許可が必要となります。
つまり、日本の居住者として複数の香港法人の役員に就任することは問題ありませんが、特定の香港法人でビザを取得して香港の居住者となった場合は、専業義務が生じて他の香港法人の役員などの兼務が許可なくできなくなります。

扶養家族の入国準備 Entry of Dependants/受養人的入境安排

ビザ所有者がビザスポンサー(保証人)となり、家族のためにビザを取得します。
香港において就業・就学が可能なビザ所有者・永住権所有者・香港人は香港の受養人政策(Prevailing dependant policy)に準じて、配偶者あるいは18歳未満の子供が取得できるビザです。子供は、18歳未満で家族をビザ取得している場合、満18歳以上であっても家族ビザの延長申請ができます。
詳細はこちら扶養家族ビザにて解説しています。